吹奏楽もぐら
 

私の音楽歴
小学校6年生
(その2)

 もう一つ,強烈な思い出がある。
 これも,6年生の時だったと思うのだけれど,ひょっとすると5年生の時だったのかもしれない。
 志太地区の音楽発表会が,焼津高等学校のホールで開かれた。焼津高等学校は,JR焼津駅から歩いて1分の所にある私立高校で,体育館とは別に立派な講堂(ホール)を持っている。そこで,音楽発表会が開かれたのだ。
 体育館が,準備・チューニングの場所になっていた。
 私たちが出番を待っているときに,体育館の一角でどこかの吹奏楽部がチューニングをしていた。おそらく中学校だったのだろうと思うのだが,なぜか「あれは島田商業高校だったのだ」という気もする。ま,とにかくそのバンドが,曲の一部なのだろうか,全員で和音のロングトーンをやっていた。
 体育館に響き渡るそのサウンドのなんと豊かなこと!
 吹奏楽を聴くのは初めてだったということもあって,そのサウンドの重厚さにしびれてしまった。
 これが,私にとって吹奏楽との出会いということになる。
 ただ,よくよく考えてみると,この記憶もずいぶん怪しいものだ。
 そもそも,あれは本当に志太地区の音楽発表会だったのだろうか。それも,小・中合同だったのだろうか。それを,どうして私立高校の講堂を借りて開催したのだろうか。あれは,音楽発表会などではなく,もっと別のイベントだったのかも?
 でも,あのときに吹奏楽を初めて聴いたことだけは間違いない。
 ついでに,他校ではコントラバスではなくチェロを使っている小学校もあった。生チェロを見たのも,あれが初めてだった。

2004.08.05.(Thu.)